冷えから守る 積極的な実践

冷え から守るには
「冷え」の恐ろしさがわかったところで、冬の寒さが変わるわけではありません
ならば、積極的に体を温める方法を実践していきたいところです

 

体を「冷え」から守るには、体が冷える原因と逆のことをすればよいのです。とはいえ昔の人のように、手間のかかる家事をしたり、車や電車をあまり使わない生活に戻ることは現実的ではありません。また、冷房を避けたいと思っても、避けられない場合もあるでしょう。それゆえ、今の私たちは、冷えがちな体を積極的に温めることを考えるとよいでしょう。それにはまず、入浴時にゆっくりと湯船に浸かって体を温めること。そして、体を温めるものを選んで食べて体の中から温めることが大切です。

旬の野菜には、その季節に応じて体温を調節する働きがある

体を温める食べ物とはどのようなものでしょうか?

 

中医学では体を冷やすものを「陰性」、温めるものを「陽性」と呼び、その見極めには少し勉強が必要です。しかし、そんな難しいことを知らなくても。トマトやきゅうりなどの夏野菜が体を冷やし、ごぼうや里芋などの冬野菜が体を温めるということを、私たちは経験を通して知っています。誰かに、旬の野菜には、その季節に応じて体温調節をする働きがあるのです。

 

今はほとんどの野菜が一年中店頭に並んでいるので、旬の野菜で体調管理をするのは難しいといわれますが、よく解釈をするならば、季節を問わず、体を温める野菜が手に入るということでもあります。体が冷えたと実感したときは、根菜を中心とした冬野菜を摂ると、体が温まります。

色が濃い食べ物は体を温める

野菜以外では、体を冷やすものと温めるものを、どのように見分ければよいのでしょう?
そのヒントになるのが食べ物の「色」です。

 

一般に、体を温めるものには「赤・黒・だいだい」など、色の濃いものが多く、体を冷やすものには「青・白・緑」など、色の薄いものが多いのです。中には、赤や黒でもトマトやコーヒーのように体を冷やすものもありますが、同じようなものなら、白砂糖より黒砂糖、青い葉菜より茶色っぽい根菜、真っ白な牛乳より黄色がかったチーズというように、色の濃いほうを選ぶと体が温まる
・・・と、覚えておくと一つの目安になります!

「しょうが紅茶」で体を温める

今すぐ体を温めたいとき、即効性があるのが「しょうが」「にんにく」「赤唐辛子」などの薬味です。

 

これらを使った料理は、食べるとすぐに体がぽかぽかしてきます。中でも、しょうがは香りや辛みがマイルドで、甘い味にもよくなじむので、食べ方も幅広く
考えられます。

 

おすすめなのは 「しょうが紅茶」
これは、熱い紅茶にすりおろししょうが(搾り汁)と黒砂糖を加えたもので、手軽に作れて美味しいので、毎日続けられます。紅茶が苦手な方は白湯で作ってもかまいませんが、紅茶に含まれるカフェインには利尿作用があるので、水太りやむくみの解消にも効果があります。また、黒砂糖にはビタミンB1、B2、鉄、亜鉛、カルシウム、カリウムなど、脂肪の燃焼を助ける働きのあるビタミン、ミネラルが豊富に含まれているので、適量を摂ることはダイエットの妨げになりません。ただし、白砂糖にはこれらの効果がないので、代用は避けてください。

 

しょうが紅茶に入れるしょうがや黒砂糖の分量は、自分が一番おいしいと思える量でOK
1日に3〜6杯飲むと低体温が改善されます。
ただし・・・
@39℃以上の発熱がある
A飲むと舌や顔面が異常に紅潮する
B1分間に90以上の脈拍がある
C皮膚に極度の乾燥がある
D明らかな脱水症状がある
などの症状がある場合は、症状を悪化させる恐れもあるので、飲用は見合わせてください。