冷えは万病のもと

身体が冷えるとどうなる?本当は寒いだけじゃない「冷え」の話

 

冷えはあらゆる病気の原因になる!
全身に酸素や栄養を運ぶため縦横無尽に流れる血液は、身体に入り込んだウイルスや菌を退治する白血球も運びます。血行不良は、これらが届かなくなることを意味するのです。

 

冷えることはなぜ悪いのか?
血液は身体のあちこちに酸素や栄養を運び、老廃物を運び出します。身体に必要ないものが入り込んだときに、それらを退治する白血球を運び、身体を守っています。血のめぐりが濁ればこれらが必要なところに必要な分、届きにくくなるということです。そうなれば、イザというときにパワーも出ませんし体調も悪くなります。ところが、冷えと冷えによって起こる不調が頭の中で結びつかないため「冷えている」と指摘されても「だからなに?」と反応する人も少なくないです。最近、若者を中心に35℃台の低体温の人が目立っています。体温は36.5〜37℃が望ましく、体内深部の温度は37〜38℃が理想的です。体温が下がれば免疫力も下がりますので、病気に抵抗する力も落ちます。冷えは身体の悲鳴とも言えるのです。

 

東洋医学では、冷えは気・血・水のバランスが乱れている状態です。西洋医学でも血液の循環の濁りが冷えの原因とされています。
血液の循環の濁りは血めぐり不良になると、
@身体に栄養や酸素が行き渡らず、代謝機能が悪くなる。
A有害物質がたまり、血管が詰まりやすくなる。
Bリンパ球が減って、免疫力が低下する。といったことが起こります。
そして@〜Bの状況は、多くの病気の始まりとなる状態でもあります。身体を温めれば@〜Bの逆のことが起こるので、健康そのものになります。
それだけで今ある症状が改善することも多いのです。

 

なぜ女性のほうが冷えやすい?
女性は男性に比べて脂肪が多いことが理由の一つ。
脂肪には血管がないので、身体の末端まで血液が届かなくなります。筋肉が少ないと血流を促す筋ポンプが弱いため、血行不良になりやすいのです。筋肉が少ないと基礎代謝(呼吸をしているだけで消費するエネルギー)も低くなり、熱を生産する能力も低くなります。さらに、足腰や肩を露出する服装も冷えを助長しています。

 

男性には冷え性はないの?
男性も気づいていないだけで、かなり冷えているひとは大勢います。血管を収縮させる喫煙を好む、ビールなどの冷たい飲料を大量に飲むなど、不規則な生活で食事からきちんとエネルギーを得ていないなどがその理由です。また職場のストレスや中年太りが加われば、男性にも冷え性が多いのはうなづけると思います。一方で、冷え性に無頓着な男性が多いのも事実です。。

 

冷え続けるとどうなる?
血液の循環の滞りでの血めぐり不良が続くと、たとえばタンパク質の合成や分解(代謝)を十分にできなくなります。その結果、老廃物を肝臓や腎臓に運び込むことができなくなると、体内に毒素が残り、細胞の機能をさらに低下させます。そのため、低体温での冷えは肩こりや頭痛にとどまらず、肝臓や腎臓のトラブルを引き起こすことにもなります。

 

不妊も冷えが原因となっているケースが多いです。冷えは命の危険とも表裏一体です。冷えていると、子孫を残すことより自分自身を守ることが優先され、生殖能力も衰えるといわれています。アレルギーやガンも冷えが原因だとする研究が進んでいることも事実です。

 

冷えは身体のトラブルだけでなく、心にも影響を及ぼします。身体が冷えることで、心(脳)の機能も低下します。冷えはうつの原因の一つとも考えられています。まさに冷えは万病のもと。冷えない身体をつくることは即ち、健康の基本と言えます!