正しく歩くことで身体が温まることを説明しています。心臓から送られてきた血液を心臓に送り戻すポンプの役目をもつのが筋肉です。ポンプ作用を高める歩き方で足元からくる冷えが取り除けられます。

身体を温める歩き方。。ポイントは骨盤!

ポイントは骨盤を立てることと、足裏を意識することです。
まずは正しく立つことから。身体の軸を意識することから始めましょう。

 

足元から心臓に血液を送り戻す役目をもつふくろはぎの筋肉。しっかり伸ばす&しっかり縮める正しい歩き方で全身が温まる。

 

○まず正しく立つことから
正しく立つことは正しく歩くための第一歩。身体の軸を意識することから始めよう。

 

頭から足まで1本の軸が通っているイメージ
・視線は真っ直ぐ
・アゴはやや下げる
・骨盤を立てる
・ヒザを伸ばす
視線は真っ直ぐにしてアゴをやや下げて背筋を伸ばす。
アゴを引きすぎると肩こりの原因になるので注意。肩の上に首をちゃんと乗せるようイメージするといい。

 

・歩くことで筋肉の発熱や血流のポンプ作用を促進
女性に冷え性が多い理由の一つは筋肉量の少なさがあります。身体の熱の多くは筋肉でつくられるため、身体を温めるためには適度な筋肉の量が必要なのです。また、心臓に血液を送り戻す際ポンプの役割を果たすのも筋肉。血行のよし悪しも筋肉がカギを握っている。特に足元は重力のために血を送り戻すことが難しいのです。

 

熱をつくる筋肉を得るため、またポンプの役割を強化するのに最適なのが歩くこと。全身の筋肉を正しく動かす歩き方が必要です。ポイントは骨盤を立てることと、足裏を意識してふくろはぎの筋肉をしっかり伸縮させること。と言ってもウォーキングと気張る必要はない。家の中で、通勤時に、買い物しながらなど、普段の歩き方を意識するだけでも身体を温められるのです。

 

 

みぞおちから足を振り出すイメージ
胸から下はイメージとして、みぞおちから足を振り出すよう意識する。骨盤を前に倒して重力で身体が自然に前へ倒れる力を利用して足を踏み出す。

足はかかとから着地する
スライドはあまり大きくとらず、自然な幅でかかとからしっかり着地するよう意識する。腕や足は無理に動かさなくてもOK。歩く力をつくり出すのはあくまでも身体の中心部分で、腕や足はその力につられて動いていることを意識する。

正しく歩く。。「足の運び方」「体重の乗せ方」「歩き方」「ワンポイントテクニック」

足の運び方
骨盤をひねって踏み出す。ヒザを曲げないこと。

 

足裏
一本の線をまたぐように歩く つま先はいつも外側に
一本の線をまたぐように足を運ぶ。つま先の延長線上にもう片方の足のかかとを着地させるようにする。線をまたぐように歩こうとすると、つま先が内側を向きがちだがつま先は常に外側を向くように着地する。

 

 

体重の乗せ方
片足ずつ体重を乗せる。手足はリラックス状態が基本。

 

下肢
足の筋肉が緊張するのは着地して蹴り上げる時だけ
歩く力をつくり出すのはあくまでも体の中心部分で腕や足はその力につられて動いているだけ。足に力を入れる(筋肉が緊張する)のは足が着地して蹴り上げる時だけ。それも片足ずつ体重を乗せるよう意識し腕と体重が乗っていない方の足はリラックスできていて、ぶらぶらと揺れるひものような状態がベスト。

 

足裏
かかとで着地して小指から親指と体重移動
かかと(やや外側)から着地して、小指の下部分に体重を移動し最後に親指の下部分に体重を移動して前へ踏み出す。X脚の場合はかかとの内側に、O脚の場合は小指のした部分に体重をかけてしまいがちになる。骨盤が前傾しているとつま先に、後傾しているとかかとに体重がかかりやすい。

 

下肢
両ももの内側をぶつけるイメージのモデルウォークが基本
骨盤をひねるようにして両ももの内側をぶつけるようなイメージで足を運ぶ。前に出した足は着地すると同時にヒザを真っ直ぐに伸ばすようにする。この状態がベスト。みぞおち、または首から足を振り出すイメージで、重心の位置を高く保ち、股関節を使って足を振り出すようにすると歩きやすい。

 

 

 

歩き方
日常生活に取り入れて役立てよう!

 

速歩きしながら筋力アップ
リズムをつけてテンポよく歩き自然な形で筋肉に働きかける

 

毎回3歩目を大きく踏み出して左右バランスよく鍛える
速く歩くために欠かせないのが筋力をつけて反射を速くすることと、足の軸をしっかりつくること。ヒザから足裏まで真っ直ぐに着地するよう意識する。片足で立っても両足で立った時と同じように軸をつくれるのが理想的です。速く歩きながら筋力をアップできるのが、3歩目を大きく踏み出す歩き方。1歩目、2歩目は普通に歩き3歩目は大きく踏み出す。これを繰り返すと左右の足をバランスよく鍛えられる。大きく踏み出す時には軸を真っ直ぐにすることを忘れずに。筋力アップのほか軸の矯正にもつながる。

 

 

1歩目、2歩目は普通の歩幅、3歩目を大きく踏み出す時は着地する足の軸を真っ直ぐするように意識する。「1、2、3!」「1、2、3!」とテンポよく歩くことでスピードも速くなる。

 

3歩目は大きく踏み出した足の軸を真っ直ぐにするよう意識する。ヒザが外側、内側を向いてしまうと軸がブレてしまうので注意しよう。

 

 

 

ワンポイントテクニック
何気なく歩いている時にも役立つテクニックを紹介します。効率よく歩きつつ、筋肉を整えたり筋力をアップできます。

 

階段の上手な上り方
階段への足のかけ方と身体の持ち上げ方がポイント。

 

深く踏み込んで股関節の動きで上る
階段を上るときはまず、階段への足のかけ方がポイントです。
できるだけ深く足をかけ、足の裏全体を階段の上に乗せるようにする。そこから足首やヒザの力だけでなく、股関節を伸ばすようにして身体を持ち上げる。この上り方は足首やヒザへの負担が減るほか、ももの後ろとお尻の筋肉を鍛えることにもつながっています

 

良い例
できるだけ深く階段に足をかけ、足裏全体を階段の上に乗せるようにする。
股関節を伸ばすようにして身体全体を持ち上げること。安定感もある。

 

悪い例
つま先だけを階段にかけると、体重をかける面積が狭いため不安定になる。
足首やヒザの力だけで上ろうとすると不安定なうえ、足への負担が大きくなります。