低体温の原因

現代人の体温は、なぜ下がってきたのか

 

平均体温が下がることで起こる弊害は明らかになっても、その原因がわからないと対策も立てにくいものです その理由とは・・・?

 

約50年間には平均36.89℃あった日本人の体温が、現在では約1℃低下しています。
その体温低下こそが代謝を悪くさせて肥満になったり、免疫力を低下させて、さまざまな病気の要因になっています。

 

では、なぜ?
現代人の体温はこんなに低くなってしまったのでしょう?
それは、ズバリ 「体の冷え」 によるものです。
今ではごく当たり前になった生活習慣病の中に、体が冷える原因が潜んでいるのです。

 

主な原因を7つ挙げました
当てはまることがないか、普段の生活を振り返りながら 「体の冷え」 について一緒に考えてみましょう。

@体が冷える原因
・「体を動かす」ことが減った!

 

体温の約40%以上を産生しているのが筋肉です。昔は家事をこなすだけでもけっこう重労働で、「運動不足」という言葉が使われることはほとんどありませんでした。ところが、今では何でも機械がやってくれるラクチンな時代です。移動手段も車でという人が少なくありません。そのため、日常生活の中で自然と体を動かして筋肉を鍛える事が少なくなり、現代人は体温が上がりにくくなっていると考えられています。

 

A体が冷える原因
・夏の「冷房&シャワー

 

私たちの体は、夏になると基礎代謝が下がって体温産生を抑制したり、汗を出して体温を下げたりするようにできています。また、冷房が普及していなかった時代は、暮らしの知恵として、かき氷やすいかなど、冷たいものを食べることで暑さをしのいできました。ところが今では、オフィスも電車内も冷房がききすぎて寒いくらいです。薄着で長時間そのような場所にいれば体は冷えます。にもかかわらず、昔と同じように冷たいものを食べていたのでは、体はますます冷えてしまいます。
また近頃は、入浴時に湯船に浸からず、シャワーだけですませる人が少なくありません汗を流すだけならシャワーで充分ですが、冷房で冷えた体は風呂でゆっくり温めないと「冷え」を夏以降に引きずりがちです。

 

B体が冷える原因
・「」の控えすぎ

 

過去に「日本では、北国の人ほど塩分を多く摂り、高血圧や脳卒中で倒れる人が多い」というデータが発表されて以来、「塩分=高血圧=脳卒中」の図式ができ上がり、全国的に減塩が呼びかけられるようになりました。そのため、現代人は昔の人に比べて塩を摂らなくなっています。
しかし、塩には体を温める効果があり、むやみに控えると体が冷えやすくなります。また、塩には体液の浸透圧を一定に保つ作用、神経の興奮伝達作用、筋肉の収縮作用、体内の有毒物質の解毒作用などがあり、この点でも適度な制限は危険です。塩は、尿や汗できちんと排出することを条件に、本能のままに摂り、過度な制限はしないほうがよいと思います。

 

C体が冷える原因
・「体を冷やす食べ物」の摂りすぎ

 

食べ物には、体を温めるものと冷やすものがあります。たとえば、夏野菜のトマトやきゅうりは体を冷やし、冬野菜の大根やごぼうは体を温める働きがあります。季節に寄り添い、旬のものだけを食べていれば問題ないのですが、1年中何でも手に入る時代だけに、季節はずれの食べ物で体を冷やすことがよくあります。

 

D体が冷える原因
・白米などの「食べすぎ

 

毎日ごく普通に食べている白米やパン。これらは柔らかくて食べやすいので、どうしても食べすぎる傾向にあります。「食べすぎ」は体を冷やす一因です。たくさん食べるとそれを消化するために血液が胃腸に集まり、産熱量の多い筋肉や肝臓、脳へ流れる血液が少なくなるので、そこでの代謝活動が落ち体温が低下します。

 

E体が冷える原因
・「」の飲みすぎ

 

欲に、水をたくさん飲むと血液がサラサラになるといわれてます。淀んだどぶに水を流せばきれいになるようなイメージがあるのでしょう。しかし、血液中の水分量は一定しているので、水をたくさん飲んだからといって血液がすぐきれいになるわけではありません。むしろ、水の飲みすぎは体に「冷え」をもたらし、代謝や免疫力を低下させますペットボトルの普及とともに、現代人の水分を摂りすぎる傾向にあり、これも体が冷える原因になっています。

 

F体が冷える原因
ストレス

 

心身に負担がかかると、副腎からアドレナリンなどのホルモンが分泌され、ストレスに対抗しようとします。それにより、血管が収縮して血圧が上昇します。一時的には体温が上がりますが、この状態が長く続くと、血管が細くなっているため、全身の細胞への栄養や酸素の供給が不足して代謝が落ち、現代人はストレスを抱えがちになります。これも低体温化の一因です。